著者・南綾子さんの「死にたいって誰かに話したかった」を読んだので、その感想をさらっとお伝えします。
書店でパッと目に入って、完全にタイトルに惹かれてしまって即買いました。
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最後まで見ていただけると幸いです。
あらすじ
あたたかい家庭が欲しいと願いながら恋人どころか友達も出来ず、職場では空回りしている奈月。
この生きづらさを共有できる存在を求めて「生きづらさを克服しようの会」を一人で作る。
すると、モテなさすぎて辛いと話す男性から参加希望の連絡がきて_________。
「普通」に生きられない男女が、現代社会を溺れかけながらもサバイブする姿に心震える長編。
感想
この小説は、冒頭でも述べたとおりタイトルだけに目がいって買ってしまいました。しかし読み終わってみて、
「この本に出会えて良かった!」と本気で思いました。
まず読んでみて感じたのは、「不安や悩みは人それぞれ無限の形をなして存在し、大丈夫そうに見える人でもどこか無理をしていたり、生きづらさを抱えている」という事と、「人は一人では生きていけず、何でも話せる存在がいるだけで人生は楽になる」という事です。
登場人物は皆何かしらの生きづらさを抱えており、生きづらさに繋がっている悩みは人それぞれで、多岐にわたります。
私自身もHSPで自己肯定感が低く、仕事で劣等感を感じやすかったり、些細な刺激にも敏感で消耗しやすかったりし、日々生きづらさを感じています。
でも、私含めその人たちに共通して言えるのは「そのモヤモヤした悩みや生きづらさを誰かに話せなかった」事です。
悩みや生きづらさを話した所で、「誰にも自分の気持ちは理解されない」と感じてしまうのだと思います。
また、話すことが仮に出来たとしても、「言って嫌われたらどうしよう」「見当違いな答えが返ってきたらどうしよう」と考えてしまうのです。
生きづらさを抱える人の多くは「正解」や「答え」をもとめているのかもしれません。でもこの作品を読んでこう思います。
「人生にそもそも正解なんてない」という事を。そして、
「生きづらさは乗り越える物ではなく、受け止めていくもの」だという事を。
受け止めていくためにどうしたらいいか。本作のタイトルにもありますが、それは
「ただ自分の悩みや生きづらさについて話すだけで良い」ということ。正解や答えは必要ない。
話すだけで心の拠り所が出来て、心のキャパシティーが増えていって、自然と自分の中で自分なりの答えを見つけることが出来る。
この作品を読んで強くそう思うと同時に、私自身も勇気をもって誰かに生きづらさを話してみようと思えました。
しかし、生きづらさを抱える方は話せるような友達がいないという方がほとんどだと思います。
そうした場合は家族や、家族関係がうまくいってないのなら、心理カウンセラーに相談することもとても大事だと思います。ただ話すだけで良いんです。
生きやすくなるきっかけをこの作品から学んだような気がします。この本に出会えて本当に良かった。
まとめ
いかがだったでしょうか。
この小説を読んで、悩みを抱える人はたくさんいて、一人じゃないと思えたのと、何でも話せる存在についての重要性を学びました。
とても今の自分に突き刺さる本で、前を向くきっかけにもなりました。
是非、人生で生きづらさを抱える方に読んでいただきたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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